こんにちは、猫マグロです。
会社で新入社員の教育係を任されている時に、新入社員の彼にこんなことを聞かれました。
「何か会社の外で勉強した方がいいことはありますか」
そして僕はこの質問に、「簿記」と反射的に答えました。
僕は商学部を卒業し、在学中に簿記2級を取得したので、財務アレルギーではありませんが、僕の周囲の先輩でも営業利益と経常利益の違いがよく分からないという人はたくさんいます。
網羅的にファイナンスについて解説した参考書やwebサイトもありますが、今回はそもそもなぜ簿記が大切なのか、なぜ僕が新入社員に簿記を学んで欲しいと思うのか、という話をしたいと思います。
用語の意味、わかりますか?
突然ですが、この下の4つの財務用語の意味をすぐに答えることができますか?
営業利益
ROE
BS
損益分岐点
全部意味がわかるという方はこの後の記事を読む必要はありません。
わからないという人はぜひこの記事を読み進めていただければと思います。
社会人なら簿記は絶対に必要な知識です
僕が働いていた会社では、当時、昇格試験ラッシュで、周囲の人たちが試験対策に追われていました。
ある一定以上の職位になると、筆記試験に財務的な知識を問うような問題が出題されるようになり、理系だろうと営業だろうと人事だろうと、ファイナンスからは逃れることはできません。
もちろん、他の会社でも財務諸表が全く読めない社長なんていませんし、結局は仕事する限り会計の知識を知っておかないといけないのです。
財務諸表は会社の成績表であり、健康診断の結果です。
健康診断で「コレステロール値が危険域に入っていますよ!」と書いてあっても、そもそもコレステロールが何かわからないと何がどう危険なのかわからないのです。
一生下っ端でいいと考える営業職や技術職のサラリーマンはにかく売ればいいだろう、作ればいいだろう、と言い続けることもできるかもしれません。
ただし、商売の最終結果が財務諸表で示される以上、自分のアウトプットが損益分岐点を越えないと意味がないわけで、会計的視点から自分や部下の活動を見られない人は上に立っても会社を潰すだけです。
目指すなら簿記2級
2017年に僕は簿記に関する記事を出していますが、みなさんご存知の通り、簿記は2017年以降大幅な改革が行われています。
まず、出題範囲の大幅な変更が行われました。3級が従来の個人商店から、小規模の株式会社を意識した内容に変わったり、2級に元々1級の出題範囲だった連結会計が含まれるようになったりしています。
また、3級と2級はCBT方式が導入されます。TOEFLみたいにテストセンターに行って、PCで受験するタイプのもので、漢検や英検では一部の級ですでに導入されています。試験時間も変わるようですね。
簿記の勉強を始めたならやっぱり2級までは目指して欲しいです。3級からは工業簿記や連結会計も入ってきて、ぐっと難易度も上がります。
2級はそれなりに勉強しないといけませんが、その分価値がある資格です。
僕が日商簿記2級に合格してから約7年近く経っていて、正直なところ、僕が今簿記3級を受験しても合格できないと思います。
残念ですが、使わない知識はどんどん頭の中から抜けていきます。が、簿記を学んだことで今でもこうやって会計的な視点で会社の数字を見て、簿記に興味を持ち続けています。
そのうちもう一度簿記の勉強を始めるかもしれません...