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MBA開始前の事前課題

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こんにちは、猫マグロです。

今回はNanyang Technological University(NTU) MBAの事前課題をご紹介します。

NTUのMBAは1年の短期プログラムです。その分内容が薄いかというとそんなことはなく、海外の大学が2年でやる内容を1年で終えようとするため、コース開始前からかなりの量の事前課題が課せられます。

今回はこの事前課題について紹介します。

 

 

MBA本プログラム開始前の事前課題

 

事前課題のメインは全部で約60時間(想定)のe-ラーニングです。

これはハーバード大学から提供されているMBA学生向けの準備コースで、経営学部や経済学部を出ていない人でもMBAの授業についていけるようにファイナンスやアカウンティング、統計、数学の基礎知識を学べることになっています。
基礎知識と言いつつも、実際には専門知識がないノンネイティブが簡単に終えられるような内容ではありません。

全ての単元でテストが用意されていて、全てのテストでPassを取らないといけません。テストは各単元で一回だけチャレンジできます。Passグレードは正解率65%〜75%で設定されています。

この事前課題は5月上旬から配布が始まり、7月末の授業開始までに全て終わらせる必要があります。また、アカウンティングはテストの結果が本コースの成績の一部として扱われます。
このハーバードのe-ラーニングとは別にファイナンスのe-ラーニングが用意されていて、こちらも本コースの成績の一部として扱われます。

 

e-ラーニングコースの詳細

 

ここでは先述したハーバードのe-ラーニングコースの詳細を説明していきます。別のファイナンスのe-ラーニングが用意されていますが、メインは下記なのでここでは割愛します。

Finance Accounting:会計

簿記会計のコースです。コース中の会計基準はIFRSとGAAPですが、仕訳の基礎的な仕組みは日本のものとほとんど一緒なので、簿記経験者にはそれほどハードルは高くありません。
難易度的には日商簿記2級くらいで、初歩の初歩であるPS、BSの説明から、リースや優先株式のような論点も出てきます。
会計知識ゼロのノンネイティブがいきなりこれをやるのはきついですね。

 

Statistics:統計

後述するRegressionも統計の一部ではありますが、こちらは平均値、中央値、偏差値、ヒストグラムといったどこかで聞いたことがあるような論点がメインです。
学生時代、商学部の専門科目として統計の講義は用意されていたものの、苦手すぎて最後まで逃げ通しました。まさかこんなところで再開するとは。


Probability:確率

高校生レベルの確率の論点がメインで、GMATの範囲にもなっています。
場合の数とか、樹形図とか、なんとなく懐かしいですが、実際には結構苦しみました。


Finance:ファイナンス

ファイナンスはMBAの王道科目だと思います。明日の100円と今日の100円はどっちの方が価値がある?みたいな現在価値や複利の話から入って行き、債券や株式、オプションの解説で終わります。
このハーバードのe-ラーニングとは別に用意されている事前課題も同じくファイナンスの課題になります。


Regression:回帰分析

日本語で回帰と聞いてもぱっと理解できる人の方が少ないと思います。僕も全く知りませんでした。
統計の一つの科目で、広告費の大小がどれだけ売上に影響を及ぼすか、のようなふたつ以上の指標の相関関係を理解しようというものです。(なかなか説明が難しいです...)

 

この事前課題は数学が苦手な僕には大変辛く、コースを修了するまでに想定されている倍の時間がかかりました。
最初に約60時間(想定)と書きましたが、100時間近くかかっているのではないでしょうか。
Regression(回帰分析)なんて5時間での修了が想定されていますが、結局10時間くらいかかりました。
使われている英語はそんなに難しくないので、英語力の問題というよりも僕の頭が悪いだけだと思います。特に学部時代に経済学部だった人や、会計の知識がある人は、勉強した内容がまるまる内容が被っているので有利ですね。

同じような話は専門書を買わずともグロービスのMBAシリーズで解説されているので、興味がある方は読んでみてください。