こんにちは、猫マグロです。
今回は「MBAは役に立つのか」について、実際にMBAに籍を置いている立場から僕の考えを発信したいと思います。
MBAは資格でも特権でもない
まず、MBA=資格だという前提で議論する人がいますが、それは大きな間違いです。
MBAは資格ではなくただのDegreeであって、公認会計士や弁護士のような独占業務はありません。
MBAが資格だというのなら、独占業務がある宅建のほうがよっぽどコスパがいいと思います。
"Nobody hires you because you have MBA"
これは僕の学校のアドミッションが口酸っぱく言っていることです。
MBAを持っているという理由でコンサルが無条件にMBAホルダーを採用するなんてことはありえませんし、事業会社での年収アップが保証されている訳でもありません。
ただ年収を上げたいだけなら、MBAに入るための勉強をする時間で他の資格の勉強をした方がいいと思います。
ただ知識を得たいなら、今は良質な専門書があるので本を読めば十分です。グロービスのMBAシリーズがおすすめです。
そもそもMBAが取りたいからMBAを目指すという人は面接で落とされると思いますし、行っても時間とお金の無駄だと思います。MBAは手段であって目的ではありません。
MBAは役に立つのかという議論自体がナンセンス
この記事のタイトルをぶっ壊すようで申し訳ありませんが、MBAが役に立つかという議論自体がナンセンスなような気もします。
MBAがいるとかいらないとか、そういうものではないのです。MBAを持っているから、何かすごいことができるというわけではありません。MBAにコスパやらROIの話を持ってくる人は、MBAをあまりにも過大評価しすぎだと思いますし、そんなこと考えて人生楽しいですかと聞きたくなります。
そして、在学中に得た経験は定量的に評価できるものでなければ、簡単に言語化できるようなものでもありません。
役に立ったかどうかは自分ではなかなか自覚できないですし、残念ながら企業サイドが面接でわかるようなものでもありません。
それでも、毎晩のようにクラスメイトと議論をして、たくさんのケーススタディを読み込んで、何度もプレゼンしてはダメ出しをくらって。
そんなハードな環境を乗り越えて生き残った経験は何にも代えがたく、どのMBAでも一度きりの人生で貴重で特別な経験になります。
実際MBAを取っても何の役にも立たないかもしれません。それでも、もしあなたが決断を迷っているなら僕は強くあなたの背中を押したいです。
MBA is an investment
MBAの学生は自分を成長させてくれる経験に価値があると信じ、高い学費を自分への投資だと考えてMBAに入ってきます。
これは、「卒業後は戦略コンサルでいっぱい稼ぐんだ」、みたいなROIの話ではありません。しつこいようですが、ROIを気にするなら、その金と時間で公認会計士を取った方がいいと思います。
MBAで学ぶことは知識だけではありません。母国語とは異なる言語で、全く違うバックグランドと価値観を持った人たちと時には協調し、時には敵対し、一つの結論を導いていく。学生はそんな経験に投資をするのです。
学生がMBAを目指す目的は様々です。キャリアチェンジのきっかけにしたい、コンサルタントとしての知見を広げたい、人脈づくり、モラトリアムを楽しみたい。
どれも間違いではありませんし、目的が叶うかどうかは自分次第です。
正直プログラムが始まるとあーだこーだと考えている時間はありません。それくらい授業や課題の負荷が高いです。
ただ目の前のことに一生懸命取り組んでいれば、長い人生の中で唯一無二の経験になると思います。
MBA得られるものは言葉では表せられないことばかりです。Communication Skill、Leadership、Negotiation Skill, Presentation Skill...
実際にリーダーシップがあるかなんて、一緒に働かないとわからないですから。
でも、1年、2年のプログラムを最後までやり遂げると、遅かれ早かれ自分の何かが変わったことに気がつくのかもしれません。