金融系の資格で一番受検者が多く、老若男女に人気の資格がFP技能検定です。
僕は3年前に3級に合格し、先月2級を受けてきました。自己採点したところ、おそらく合格していると思います。
僕の友人でもFPを受検する人がちらほらいるので、今回はFP試験の入り口であるFP3級についてお話しようと思います。
FP(ファイナンシャル・プランナー)とは
人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。
ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。
これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャル・プランナー)です。
(FP協会HPより引用)
人気資格ランキング上位の常連で、試験内容そのものが生活に関係しているので、金融機関の方から主婦、学生までいろんな方が受検します。
宅建のような独占業務はありませんが、節税対策や保険の話など、知っていると得する情報がつまった試験なので、趣味としても万人におすすめできる資格です。
FP3級の試験について
試験は学科と実技があり、両方を合格して”3級ファイナンシャル・プランニング技能士”です。
学科60点満点、実技50点又は100点満点で、学科・実技とも6割をとれば合格です。
実技は"個人資産相談業務”、”保険顧客資産相談業務”、”資産設計提案業務”の3つから1つを選びます。
"保険"の受検者は保険会社の方がほとんどで、学生や主婦は"資産相談"か"資産設計"を受検します。僕は"資産相談"を受検しました。
ちなみに、実技といっても面接やロールプレイングがあるわけではなく、仮の事例を元にした筆記試験です。
2017年1月の試験問題を見てみましょう。(問題はきんざいHPより引用)
まずは学科。学科試験の半分は◯☓問題で、残り半分が3択問題です。
こちらが◯☓問題。
国民年金の学生納付特例制度により保険料の納付が猶予された期間は、その期間に係る保険料の追納がない場合、老齢基礎年金の受給資格期間には算入されるが、老齢基礎年金の額には反映されない。
こちらが3択問題。
国民年金の第1号被保険者が死亡し、その遺族である妻が寡婦年金と死亡一時金の 両方の受給要件を満たす場合、その妻は( )。
1) いずれか一方の受給を選択する
2) 両方を受給することができる
3) 寡婦年金のみを受給することができる
こちらが実技試験(個人資産相談)
Mさんは、Aさんに対して、株式投資の仕組みについて説明した。Mさんが説明した次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 「国内上場株式を売買する際には、証券会社に対して売買委託手数料を支払うことになりますが、この手数料はどの証券会社であっても同じ額です」
2) 「指値注文により国内上場株式を買い付ける場合、指値注文は成行注文に優先するため、売買が成立しやすくなります」
3) 「成行注文により国内上場株式を買い付ける場合、想定していた価格よりも高い価格で売買が成立する可能性があります」
いかがでしょうか?僕は基礎知識がなかったので、はじめて問題を見た時は非常にむずかしく感じました。
合格率が違う?
FP試験は”金融財政事情研究会(以下、きんざい)”と”FP協会(以下、協会)"という2つの団体が行っています。
2016年9月試験の合格率を見てみると、
きんざい...学科55.08%、実技・資産相談83.18%、実技・保険66.99%
協会...学科69.21%、実技・資産設計76.81%
となっています。
学科の問題はきんざい、協会共通ですが、10%以上合格率が違います。
これは、協会がFPの上位資格の認定を行っており、これを目指す人が"資産設計"を受検する傾向があるので、受検者のレベルが違うからだと言われています。
どちらにせよ合格率は60%近いので、国家試験の中でもかなり合格しやすい部類ではないでしょうか。
FP試験の申込方法
オンラインか郵便で申し込みます。
実技で"資産相談"、"保険"を受ける場合はきんざいから。
実技で"資産設計"を受ける場合は協会から申し込みましょう。
受験料は学科3000円、実技3000円です。
FP3級は10時間で受かる?
掲示板やブログで”10時間の勉強でFP3級に合格した"という人がいます。
これは本当でしょうか。
金融業界や不動産業界の方、主婦の方はFPの内容に触れる機会が日常的にあるため、勉強時間が10時間でも合格の可能性が十分にあります。
一方で、FP試験の内容になじみがない人、例えば学生の方はそれなりに勉強しないと足元をすくわれます。全く知識がない状態から10時間で合格するのは難しいと思います。
が、初学者でも1日2時間勉強できるなら1ヶ月で合格できる試験です。
FP3級にぜひ、チャレンジしてみて下さい!