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財務諸表論の勉強方法



こんにちは、猫マグロです。税理士試験の合格発表まであと1ヶ月。今年受験された方はそわそわしてきたのではないでしょうか。

今回は簿記論同様、体験談と反省会的な意味を込めた、財務諸表論の勉強法についての記事になります。

 

www.nekomaguro.com

 

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財務諸表論開始前の知識

簿記論受験直後の9月から大原の財務諸表論初学者一発合格コースに申し込み、通学で授業を受けていました。簿記論を一通りやっていたので、財務諸表論で学習する仕訳の8割から9割は理解できている状態でしたが、一方で財務諸表論特有の集計方法(大原の仮計算方式)や理論はゼロの状態からスタートしました。

 

カリキュラムの進め方

大原で配布される学習計画表には、次の授業までにどの計算問題を解いて、どの理論を覚えてきてくださいというのが具体的に指示されるので、9月の一番最初の授業から直前期の最後の授業まで、この指示を愚直に守っていました。

裏を返せば、理論暗記や計算演習は目の前に控えているミニテストや確認テスト、直前期の模試のためだけに行い、学習計画表に記載のない理論や計算問題をわざわざ復習することは一度もありませんでした。カリキュラムの中で、ミニテスト、確認テスト、実力判定模試、直前模試、プレ模試など理論の復習の機会はいくらでもあるので、その時その時の目の前のテストで良い結果を出すことに集中することが大切だと思います。

なお、理論の補強のために、直前期に大原の市販の理論問題集を買って3周ほど回しましたが、その他は大原の授業用教材しか使っていません。この理論問題集は買ってよかったと思います。

 

計算について

基礎期と応用期に配られる計算問題集は、個別問題は最低3回解き、間違った問題は3回連続で正解するまで解き直し続けました。なので、問題によっては5回、6回と解いていたことになります。

計算問題集に載っている総合問題はどの問題も2回ほど解いていましたが、簿記論の学習時に個別問題の重要性を痛いほど実感したのと、結局実判以降は総合問題しか解かなくなるので、実判までは総合問題を回すよりも個別問題で苦手なものを潰すことに注力しました。

また、大原では仮計算方式という集計方式しか教わらなかったので、試験当日まで仮計算方式で集計していました。簿記論同様、財務諸表論の計算は、試験時間の制約や問題の取捨選択の必要性から、仮計算方式による集計を含め細かい受験テクニックが必要で、予備校生と独学者で差が付くポイントだと思います。

以下は仮計算を使用すること前提で、自分がやっていたテクニックになります。

仮計算への転記時の省略

仮計算方式で集計する場合、最初に決算整理前残高試算表の各勘定を転記する作業がありますが、例えば「減価償却費」を「減価償却費」とまるまる仮計算に写して、これをまた解答用紙に転記するのは時間の無駄です。仮計算上の勘定科目は自分が分かれば何だっていいので、減価償却費はDep、繰延税金資産はDTA、売掛金は売Xなどと略していました。

問題用紙への書き込み

過去問を見ていただくと、解答用紙の全ての勘定科目がブランクになっている回があれば、数カ所だけ決算整理後の勘定科目と数字(ほとんどは決算整理前と同じ)が記載済の回もあることがわかります。

解答用紙に解答が書かれていて、計算と集計が不要なところを、決算整理前残高試算表から仮計算に転記するのは時間の無駄なので、自分は最初に解答用紙を見て、解答用紙に解答が書かれている箇所は転記しないよう、問題用紙の決算整理前残高試算表の科目にマーカーを引いていました。

流動項目と固定項目の区別をしない

特に負債項目は、借入金グループ(短期借入金、一年内返済予定長期借入金、長期借入金)やリース債務(短期分、長期分)など、流動か固定かの区別や金額の集計、転記時のミスが多発したので、以下のように仮計算上は流動・固定で分けずにグループごとに書いていました。この方法にしてから、目に見えてミスが減りました。

(借入金グループ)

短借 10,000
1年 30,000
長借 200,000

 

(リース債務グループ)

リ債 5000 / 15000

 

理論について

理論は授業後に理論テキストを一度読み直すのみで、あとはひたすら要点チェックノート(財務諸表論の理論集)の暗記に時間を費やしました。

理論暗記の方法は、大原で紹介された、文章を節で区切り、各理論の頭から徐々に暗唱できる範囲を増やしていく方法で、ひたすら家や公園、河川敷、予備校の階段の踊り場等でブツブツと暗唱し続けました。直前期こそ理論問題集を解く時には書いて回答していましたが、日々の暗記作業の中で書くことは一切しませんでした。

とにかく要点チェックノートをひたすら声に出して、読んで読んで読みまくる。財務諸表論の理論の勉強法はこれだけです。

受験勉強の最後の方でようやく気がついたのですが、一番最初にどれだけちゃんと覚えられるかが、後々時間をおいて復習した時の思い出すスピードやアウトプットの正確さ、内容の理解の深さに大きく関係します。

なので、最初の暗記のタイミングで、ぶつ切りの時間でただ要点チェックノートを眺めるような中途半端な作業は中途半端に覚えた気になって、理解もついてこないので避けたほうがよく、授業の翌日や週末に、理論を丸暗記するだけのまとまった時間を作り、一度完璧にすることが大切だと感じました。

 

もう一回財務諸表論を受けなくて済みますように!