こんにちは、猫マグロです。
今回は僕があまり書かないオピニオン的な記事です。
特に組織のメンバー、もしくはマネージャーとして仕事をされている人に読んで欲しいです。
ロイヤリティとは
ロイヤリティ(Loyalty)という言葉はビジネスでしばしば使われます。曖昧な言葉ですが、意味を調べてみると、
Loyalty:忠実、忠誠、忠節、忠義、勤王、忠誠、義理
となっています。
企業にとって顧客のロイヤリティが大切なのは当然です。なぜなら利益に直結するからです。「なんとなくコカ・コーラよりもペプシが好きだから、僕はペプシしか買わない」というのが例です。ちなみに僕はコーラを飲めません。
一方、従業員のロイヤリティについては比較的語られることが少ないように思います。
今回は企業にとって、従業員の企業に対するロイヤリティがいかに重要なのか、ということをお話ししていこうと思います。
組織に対するロイヤリティとアウトプットの重要性
ロイヤリティは人のモチベーションの一つであり、モチベーションの強弱はアウトプット=結果の大小に関わります。
わかりやすく中学や高校の部活動を例えに考えてみます。
僕は中高共にバレーボール部に入っていました。高校バレーに関しては大阪は激戦区で、全国クラスの競合がわんさかいます。
大塚高校とか清風高校とかが有名ですが、このような強豪チームはメンバーのひとりの実力はもちろん、組織に対するロイヤリティも非常に高いです。
相手に勝ちたい、自分の存在意義を示したい、全国大会に行きたい、レギュラーメンバーになりたい。
組織へのロイヤリティを含めて、様々なモチベーションを源泉に厳しい練習にも耐えて、どんどん強くなっていきます。
反対に、組織へのロイヤリティが無くなると、ありとあらゆるモチベーションが消えてきます。
もうこのチームはだめだと見限ってしまったり、自分の可能性を諦めてしまいます。
チームに貢献したい、チームメイトと協力したい、高みを目指したいという気持ちが無くなっていくのです。
例えば、自分が一番結果を残しているはずなのにレギュラーメンバーに選ばれないとか、自分が片思いしていたマネージャーが後輩部員とイチャイチャしてるとか、外的な要因でロイヤリティが失われていく。
そんな精神状態で練習に集中できるわけがありません。
これは部活動に限らず、会社でもNPOでも組織であれば同じです。組織として成果を出すにはロイヤリティは無くてはならないものです。
ロイヤリティを生む要因と失う要因
部活の例から元の話に戻ってビジネスの話です。
ロイヤリティが高い顧客なんていい方をすることがありますが、なぜロイヤリティが高いのか、それは何かしらの見返りがあるからです。
安いから、ポイントがたくさんもらえるから、非常に丁寧なサービスを受けられるから、その商品を持っているだけで所有欲が満たされるからなどなど、様々な理由がありますが、これらは各顧客にとっての見返りです。見返りがないものに人は見向きもしません。
逆に、ロイヤリティは失われることがあります。
鳥貴族の業績が悪化していますが、要因の一つは価格改定による客離れです。
客は代金を支払う代わりに、非常に安く料理や酒の提供を受けることができる、という見返りがあり、お金がない学生やサラリーマンに人気がありました。
価格をロイヤリティの源泉としていた顧客が鳥貴族ユーザーのかなりの割合を占めていて、値上げによってロイヤリティが失われたということです。
客は鳥貴族に行く理由を失ったのです。
従業員の組織に対するロイヤルティも見返りが源泉
会社と従業員の関係も同じで、従業員は常に自分が労働を提供したことに対し、何かしらの見返りを求めています。
代表例は給与です。会社が従業員 の努力と成果を認め、これに見合った給与を支払ってくれることが従業員のロイヤリティを高めます。
一方で、このタイプの従業員は頑張って成果を出しても給与に反映されない年功序列型の組織では一気にロイヤリティをなくします。
他にはその企業で働いているという所属欲求や、評価されれば昇格できるという承認欲求などもロイヤリティの源泉と言えます。
先ほど申し上げた通り、ロイヤリティはモチベーションの一つであり、モチベーションの大小とアウトプットの大小は基本的に比例しています。
そしてそのロイヤリティを生むのは組織から個人に与えられる何らかの見返りなのです。
まとめ
ロイヤリティという観点は管理者側も労働者側も必ず持っておかないといけないと僕は考えています。
管理者側は、自分の部下がどのような見返りを求めているのかを知ることで、個人の、そして組織の生産効率を上げ、利益を増やすことができます。
労働者側は、自分がどのような見返りを求めていて、自分が所属する組織がちゃんと応えてくれるかを知ることが、人生の充実度に直結します。
あなたが見返りとして欲しいものは何でしょうか。