突然ですが真っ黒のスーツを着ている就活生に質問です。
どうして黒のスーツを選んだんですか?
ちょっと前に東洋経済の人がこんな記事を書きました。
タイトル通りの内容で、要するに就活生は黒のスーツを選べというものです。
これが見事に炎上しました。炎上狙いだったのかもしれません。
そして僕もこの記事の主張には大反対です。
17卒として実際に就活をした身ではありますが、就活生に黒のスーツをススメない理由をお話します。
なぜ皆が黒のスーツを着るか
この問いの答えは「アパレル業界がすすめるから」です。
昔は紺やチャコールグレーを着ている学生が多かったが、2003年以降は黒が主流になった。
企業が紺やグレーのスーツを禁止したから黒が主流になったなんて話はありません。
多くの学生が黒を選ぶ理由は、他の学生が黒を選んでいるから。流行っているからです。
話は少し変わります。
数年前、男のコートといえばPコートでした。梅田でデートをしている男は揃いも揃ってショート丈のPコートを着ていました。
でも最近は、みんなチェスターコートを着ています。
ファッションの流行をつくっているのは誰か。アパレル業界です。
スーツ屋もアパレルです。黒無地のスーツはつくられた流行ということです。
スーツ屋は黒をすすめることでどんなメリットを得られるのでしょうか。
多くの学生は入社前後に新しく紺やグレーのスーツを買い直すことになるので、スーツ屋は儲かります。
就活生に入社後も使えるスーツをすすめるのは、スーツ屋にとって機会損失です。
ネクタイも同じです。
僕が就活生の時に、紺無地のネクタイを買おうとしたら店員に止められたことがあります。
「それは就活には使えないのでやめたほうがいいですよ。」
学生が紺のネクタイをしていたら問答無用で不採用にするのでしょうか。
サラリーマンは紺無地のネクタイを日常的に使っています。
紺無地のネクタイが就活に使えない根拠なんてありません。
黒無地のスーツをススメない理由
黒無地は冠婚葬祭用
黒のメリットは冠婚葬祭にも使える
元々黒は冠婚葬祭用です。
「冠婚葬祭”にも”つかえる」ではなく「冠婚葬祭”しか”つかえない」です。
サラリーマンが黒無地のスーツを日常的に使わないのにはこういった背景があります。
どうせなら入社後も使えるスーツを買いましょう。
純粋にダサい
黒無地のスーツはダサいです。多くの学生はこのことを分かっていると思います。
黒は他の色を吸収する目立つ色です。簡単に着こなせるものではありません。
就活の目的は何でしょうか。内定を獲得することであって、気に入ったスーツを着ておしゃれを楽しむことではないはずです。
確かに就職活動の目的は内定を獲得することです。そして面接の結果は第一印象で8割決まると言われています。
わざわざダサいスーツで第一印象を悪くする必要がありません。
黒いスーツならば「リスクはゼロ」
ダサいスーツを着ることがリスクです。
紺のスーツでもストライプでも内定は出る
紺だろうがストライプだろうが非常識な恰好じゃなければ内定はちゃんと出ます。
スーツの色が黒じゃないから落とすなんて企業はやめておきましょう。入社後も苦労します。
紺で白のストライプが入ったスーツしか持っていない友人は大手自動車メーカーや外資系消費財メーカーなど一流企業を無双していました。
僕も高校の卒業式用に買ってもらったチャコールグレーのシャドーストライプスーツを愛用していましたが、ちゃんと内定をいただけました。
紺もグレーもストライプもビジネスでは普通です。普通のスーツを着ましょう。
”他の学生が着ているから”という思考が矛盾している
就職活動では自分を他の学生と差別化する必要があります。
内定を取るためには何十倍、何百倍という倍率を乗り越える必要があり、選考の段階で”他の学生とは違うんだ”というところをアピールしないといけません。
スーツの色で差別化できるとは思いませんが、”他の学生が着ているから黒のスーツ”という考え方をする時点で就職活動という行為と矛盾しています。
おすすめのスーツ
おすすめのスーツは”自分に合う"スーツです。これが最強でしょう。
"自分に合う"は2つの意味があります。
まず、似合うかどうか。
紺が似合う人、チャコールグレーが似合う人、人それぞれでしょう。
3ボタンも結構です。もちろん黒が似合う人もいると思います。
似合うスーツは魅力を3割増しにします。
そして、自分が置かれている状況に合うかどうか。
業界によっても好まれる服装と好まれない服装があります。
自分で調べて、自分で考えるのが大切です。
避けるべきスーツ
就職活動で避けた方がいい、普通ではないスーツを紹介します。
うぐいす色のスーツ
他にも全身真っ白、伊勢丹の紙袋みたいな柄、紫のジャケットに水色のパンツ等。
着ていいのはドン小西さんとよしもとの芸人ぐらいでしょうか。
ダブルブレスト
Pコートのようにボタンが二列になっているスーツです。
若い人向きではありませんし、フォーマルです。着こなすのは困難でしょう。
蝶ネクタイ
普通ではありません。友人が蝶ネクタイで面接に望みましたがやはりダメでした。
ピークドラペル
ラペル(襟)の先端が尖っているスーツです。装飾としての意味合いが強く、フォーマルな場で着られるものです。
その他、Tシャツ、アロハシャツ、パーカーなどは論外です。
就職活動は大変ですが、前向きにがんばってください!