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学科合格率20%しかないFP2級は本当に簡単?

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こんにちは、猫マグロです。

前回はFP3級についてお話ししました。無限の可能性を持つFPの魅力を分かっていただけると幸いです。

ただ、3級の難易度は非常に低く、趣味レベルと言わざるを得ません。知識として深みがでて生活の役に立ったり、ビジネスの現場で使えるのは2級からだと言われています。

2級は3級に比べると難易度がドンと上がりますが、その分価値ある資格です。

今回はそんなFP2級についてお話ししていきます。

 

↓↓↓↓↓↓↓FP3級の試験内容やFPについてはこちら

 

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FP2級の試験について

 

3級と同様に、学科と実技の両方に合格して”2級ファイナンシャル・プランニング技能士”です。 配点や合格基準も3級と同じです。

違うのは”2級は受検資格が必要"という点と、”実技の科目が「個人資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」「資産設計提案業務」の5つになった”ことです。

「中小事業主資産相談業務」と「損保顧客資産相談業務」は対応している問題集が少なく、受検日程も限られるのでおすすめしません。

勉強の効率を考えると、仕事で資格が必要な方以外は3級と同じ科目を選ぶのがよいでしょう。

 

FP2級の受検資格はこのようになっています。

 

・実技試験 3級技能検定の合格者

・FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者

・日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者

・厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者

 

上記のどれかに当てはまれば2級を受検できます。

金融業界での実務経験を持つ人以外は、3級に合格してから2級に挑戦するパターンが一番多いです。

 

また、2級の合格者は所定の教育を受けることでAFPを取ることができます。個人的な意見ですが、AFPには大した価値はありません。しかし、上位資格のCFPは確かな知識を証明するもので、これを取るにはAFPが必要です。この意味では、2級はまさにFPの登竜門と言えます。

 

 

試験問題はより難しく複雑に

 

それでは2017年1月の試験問題を見てみましょう。(問題はきんざいHPより引用)

まずは学科。3級のような◯☓問題は無くなり、全て4択の問題になっています。

また、各選択肢が文章になっていて、キーワードや数字を覚えるだけ正解を導くことができた3級よりも大幅に難易度が上がっています。

 

問題18 第三分野の保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。


1.所得補償保険は、ケガにより就業不能になった場合に被保険者が喪失する収入を補償する保険であり、病気により就業不能になった場合には保険金は支払われない。

2.特定(三大)疾病保障保険では、ガン、急性心筋梗塞、脳卒中により所定の状態となり、特定疾病保険金を受け取った場合、当該保険契約は消滅する。

3.ガン保険の入院給付金には、1回の入院での支払限度日数や保険期間を通じて累計した支払限度日数が定められており、支払限度日数を超えた入院に対しては入院給付金は支払われない。

4.医療保険では、退院後に入院給付金を受け取り、その退院日の翌日から180日を超えた後に前回と同一の疾病により再入院した場合、入院給付金支払日数は前回の入院日数と合算され、1入院当たりの給付日数制限の適用を受ける。

 

こちらが実技試験(個人資産相談)。実技は問題がパターン化されているので、学科に比べると難易度は低くなっています。◯☓問題も毎回あります。

 

《問5》 Mさんは、Aさんに対して、X投資信託およびY投資信託について説明した。Mさんが説明した次の記述①~③について、適切なものには◯印を、不適切なものには☓印を解答用紙に記入しなさい。


① 「AさんがX投資信託およびY投資信託から受け取る収益分配金のうち、普通分配金については、所得税が非課税となります」

② 「信託財産留保額とは、投資家の換金に伴う費用などを賄うために、販売会社が負担するコストのことです」

③ 「Y投資信託のように購入時手数料がかかる投資信託については、販売会社により購入時手数料率が異なる場合があります」

 

FP2級の合格率と難易度は?

 

2016年9月試験の合格率を見てみると、

 

きんざい...学科23.82%、実技・資産相談60.44%、実技・生保44.39%

協会...学科40.12%、実技・資産設計50.60%

 

となっています。

 

3級では60%近かったきんざいの学科合格率が20%代になっていることからも難易度が上がっていることがわかります。

また、そもそもFP2級の受検者は全員FP3級を持っているか、実務経験がある人です。それを踏まえたこの合格率ですから、数字以上の難易度があるとも考えられます。

とはいっても、しっかり勉強すれば合格できる試験です。所詮、合格率20%超えの資格です。宅建や行政書士よりは難易度も低いですし、年に3回と受検のチャンスもいいです。FP3級に合格した方は気軽にチャレンジしてみて下さい。

 

 

FP試験の申込方法

 

オンラインか郵便で申し込みます。

実技で"資産相談"、”中小”、"生保"、"損保"を受ける場合はきんざいから。 実技で"資産設計"を受ける場合は協会から申し込みましょう。

2級の受験料は学科4200円、実技4500円です。

 

jafp.or.jp

 

www.kinzai.or.jp

 

 

FP2級の勉強時間は?

 

3級よりも問われる内容が深くなるので、必然的に勉強時間も長くなります。

3級レベルだと、主婦の方が日常生活の中で覚えていった知識でなんとなく解けるような問題も少なくありません。

しかし、2級になると相続税の計算や保険料の支払い方の種類のように、普通に生活するだけでは身につかない、「勉強しなければ解けない」問題が多くなります。

 

とは言っても、2級への挑戦を検討されている方の多くは3級合格者。基礎知識がある状態ですから、平日2時間、休日5時間ペースで3ヶ月あれば合格確実ラインに到達できるでしょう。感覚ですが、合計で100時間〜200時間程度必要でしょうか。必要な学習時間には個人差はありますし、学習の効率も関係してきます。

もちろんテキストを読んでいるだけではだめで、計画的にinputとoutoutをこなしていく必要はあります。資格試験は問題演習が肝です。

簿記2級の工業簿記のように、3級に無かった科目が追加されるわけではなく、あくまでもFP3級の内容を深化させたものになります。3級受検後からブランクがなければもっと短くて済むかもしれません。

難関資格だと大原やTAC等の予備校に通うという選択肢も出てきますが、FP2級に関しては独学一択です。演習問題をしっかりこなしていくことで合格レベルの知識を定着させていきましょう。

 

 

3級の次は2級に挑戦してみましょう!